書の世界へようこそ




墨、筆、紙、文房四宝、こころの時間、伝統美、日本文化

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shorakunomori Last Updated 2014-10-03

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 静かな場所で、机に向かい、書を書き始めれば自然に集中していきます。
手本を前に、硯に水を流し静かに墨をおろす。
墨の香りが漂いはじめます。

自ずと穏やかな気持ちになります。
墨をする時も文字に目をやり(目習い:文字を目で観察、文字の姿をみます)イメージづけます。



貴重なひととき

 私たちは、普段、仕事や勉強その他の雑事に追われ汲々とした日々を過ごしています。
私は「書」を通し、ほんの僅かな時間でも充実した自分の時間を作ることの意味を強く実感しています。日本に生まれ、日本で育ち、義務教育の中で誰でも一度は、墨をすり、筆で文字を書いた記憶があると思います。
そして、思うにままならぬ筆文字の難しさや準備と後片付けの煩わしさはやはり面倒であり苦手意識を持つ人も多いと思います。
 しかし、書の練習や準備後片付けは、当たり前に繰り返される生活と同じです。
 普通に生活し、生きることを通して、自分を磨き、人間として成長することに意義があります。
 書を始め、書に親しむことで書の素晴らしさ、『書』そのものの奥深さを知ること。一日のなかで「いやし」の時間、充実した何にも変えがたい素晴らしい時間であるこが実感できるとおもいます。


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 文字は言葉の意味や重要な物事を他へ伝えるという役割を持つて生まれたものです。
しかし、それ以上に機能を超えた文化として知識人には欠かせぬ大切なたしなみでもありました。

 過去の歴史をひもといてみても歴史上の人物は人並みはずれた書の才能を発揮し、『書』を芸術の域へと高め磨き上げてきました。
人々の美への限りないあこがれと追求、あくなき自分への挑戦。日々の煩わしき事柄から自己を見つめ直す時間としてひたすら『書』に没頭し、ライバルと競い合い共に磨き上げてきた『心』と『技』。
先人の作品を見ればそれらが自然と伝わってきます。

 歴史のなかで近代日本は、世界でも最も高い識字率を維持していました。
現在では、スマホやパソコンの普及により文字を書くことが日ごとに陰をひそめづつあります。
情報社会の時代といわれ、大量の情報が氾濫する中、本当に重要なことも言葉で伝えることが少なくなりつつあります。
「文字がうまく書けない、へた字で恥ずかしい…。」と思っている方が数多いことと思います。

伝えることでは、"うまい""下手"など関係ないのではと
私は、人のぬくもりが感じられる手書き文字が好きです。



 筆で文字を書くことは、『誰にでも書けること』です。
 逆に、「筆文字」など準備や後片付けに手間がかかることや、上達には時間がかかることなど現代のライフスタイルにはマッチしないのかもしれませんね。

 ある日、久しく会ってない友人知人から挨拶状がが来ました。
  わっ〜!懐かしいい名前だ、
  相変わらずだなぁ…。
  でも、字、上手くなったなぁ…。

 差出人の文字を見ただけで友人の顔が目の前に広がります。
 味のある文字、暖かいことば、には何度となく救われました。

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書と関わることの意義


「書」に触れることは、ほんの僅かな時間でも充実した自分の時間を作ることです。
日本に生まれ、日本で育ち、思うままにならぬ筆文字を書くこと、準備と後片付けの手間を毎日繰り返えす生活、生きることに共通するものです。
生きることを通して、自分を磨き、人間として成長することことは素晴らしい事です。
書に親しむ時間を作ることで生きることの意味を知り、『書』の楽しさを知ることとなります。

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■『 臨 書 Rinnsho』


書道を習い始めると、点、棒、はね、払いなど文字を校正する要素を点画といいますが、点画の他、個々の文字の形などルールに従い基本を学びます。
文字は、正しく学び、くずすことが重要です。
ルール違反の読めない文字は、本来の機能が果たせなくなるからです。
 新聞や本、教科書等、現代使われている当用漢字はほとんど楷書で書かれています。
文字には、大きくとらえると『楷書』『行書』『草書』の3種類にわかれます。その違いを簡単に説明します。
①『楷書』は、皆さんのなじみが深い省略なしのかっちりした文字です。
②『行書』は、楷書を少しくずしやや省略しながら続けて書く書体のことをいいます。
③『草書』は、文字をくずしながら省略したものを言います。
このように、文字には、崩しや省略がありますが書き方にルールがあり行書、草書として正しく意味が伝わるような書き方を身につけます。

次に、「臨書」について説明します。
先人の残した作品(古典)が数多く残されています。
こうした「良いお手本」をまね、書の基本をマスターする方法が臨書です。
手本をまねて、本物に限りなく近づける練習です。
書道は「臨書」に始まり「臨書」に終わるといわれています。書道練習の基本と言われています。

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■『守・破・離 Shu Ha Ri』


『古典に学び古典に還る』
まず古典を幾度となく臨書(手本をみてまねること)します。
多くの作品を臨書することで基本を学びます。
学んだことを書の中に取り込み、自然に筆が動くまで訓練していきます。
こうした努力を続けることで自分の個性を表現できるようにさらに深めて行きます。
体に染み付いた基本をもとに、自分を解放し独自のスタイルを創造して行く活動が創作活動です。
長年の努力が個性で魅力的な芸術作品として形を現わしてきます。
このように、書を深め、レベルに応じた練習を段階的に学んで行く時、
「守・破・離」という言葉の意味が理解できるようになります。

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